過去
毎年この時期になると、戦争を振り返る報道が盛んになる。でも一向に<戦後>

は進展していない様な気がする。日本で戦争はないけれど、今も世界のどこか

で紛争は起こっているし、武力闘争が終結しても、政治闘争に姿を変えて主導
権争いが続く。当然と言えば当然か、政治的主導権を握るための一つが武力
闘争なのだから。
世界の中の日本は、「加害者としては侵略者」で「被害者としては敗者」だと見
做されているのだろうが、日本は、戦後60年以上経っても、加害者としての日
本、被害者としての日本を自ら表明できていない。そのことが世界の中での日
本の在り方に少なからず影響しているのは間違いないだろう。
失った未来を復元することはできないが、新しい未来を創ることに貢献すること
とはできる。保障や賠償は大切だけど、それだけでは未来は創れない。出来事
としての過去は変えられないが、その過去を捉え直すことはできる。罪や敗北
という過去が未来を決めているのではないと思う。その過去を、未来を見据えて
現在から見直さない限りビジョンは描けない。未来を失くした責任をとれるとすれ
ば、新しい未来を描いて牽引することでしかないのではないだろうか。
少なくとも戦勝国から成る常任理事国に加わることではなく、その常任理事国
制度を解体することかもしれないし、自衛隊を紛争地域に送ることではなく、丸
腰の国会議員が現地入りして、紛争解決の臨時会議を開くことだって立派な
人的貢献だと思うが、そんな話を聞いたことは今のところない。
2008,8,18


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